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オバサンが読む『弥勒の月』 [あさのあつこ]
体のまん中に、スカスカの空洞があるわけでも、
おもた~い過去を背負っているわけでもない、
どちらかというと、ノ~天気なアタシでも、
毎日生きていくのは、結構、しんどいものがある。
もう、この年になって、
この年だから、
人生なんて、決して、楽しいばかりのもんじゃないって、
いやというほど、分る。
それだからこそ。
ここに登場する2人の男が、毎日を、どんな精神力で生きていっているのか。
この作品の中に、入り込んで、
襟をつかまえて、「教えて、教えて」とゆさぶってみたい気もする。
さして期待もせず訪れた古本屋や、図書館で
ず~っと読みたかった本を見つけたとき。
大げさだが、震えるような喜びが走り抜ける。
今回、そんな経験をさせてもらった。
弥勒の月
おもた~い過去を背負っているわけでもない、
どちらかというと、ノ~天気なアタシでも、
毎日生きていくのは、結構、しんどいものがある。
もう、この年になって、
この年だから、
人生なんて、決して、楽しいばかりのもんじゃないって、
いやというほど、分る。
それだからこそ。
ここに登場する2人の男が、毎日を、どんな精神力で生きていっているのか。
この作品の中に、入り込んで、
襟をつかまえて、「教えて、教えて」とゆさぶってみたい気もする。
さして期待もせず訪れた古本屋や、図書館で
ず~っと読みたかった本を見つけたとき。
大げさだが、震えるような喜びが走り抜ける。
今回、そんな経験をさせてもらった。
弥勒の月
タグ:時代小説 あさのあつこ
オバサンが読む『まほろ駅前多田便利軒』 [三浦しをん]
三浦しをんサン歴は2冊目。
『月魚』での、
ガラスでできた桜の花びらを受け止めるような、
繊細な時間が
ウソのように。
かなり、骨太な作品だと感じる。
骨太だが、傷つきやすい、人の脆い部分が、
どうしても、見え隠れしている。
便利屋を営む男の元に転がり込んできた元同級生。
まるで、雨に濡れた1匹の犬。
様々な事件に遭遇する中で、2人の過去が浮かび上がってくる。
「かたゆで卵」の香りがする。
あま~くて切ない、青春小説もいいかもしれないが、
悲しいんじゃなく、さびしいんでもない、
大人になってから知る「空っぽの」虚しさをとことん見せ付けてくれる、
この作品は好きだ。
まほろ駅前多田便利軒
『月魚』での、
ガラスでできた桜の花びらを受け止めるような、
繊細な時間が
ウソのように。
かなり、骨太な作品だと感じる。
骨太だが、傷つきやすい、人の脆い部分が、
どうしても、見え隠れしている。
便利屋を営む男の元に転がり込んできた元同級生。
まるで、雨に濡れた1匹の犬。
様々な事件に遭遇する中で、2人の過去が浮かび上がってくる。
「かたゆで卵」の香りがする。
あま~くて切ない、青春小説もいいかもしれないが、
悲しいんじゃなく、さびしいんでもない、
大人になってから知る「空っぽの」虚しさをとことん見せ付けてくれる、
この作品は好きだ。
まほろ駅前多田便利軒
タグ:ハードボイルド 便利屋
オバサンが読む『模倣犯』 [宮部みゆき]
先日、「楽園」を読み、これを再度読みたくなった。
多くの人が読み、そして映画にもなった
(あれは決して、宮部さんの「模倣犯」ではないが)
作品だから、もう、ワタシがここで書くこともない。
ただ、10年ほど前の作品だったが、
今読み返して、今の時代がこの作品に、どれだけ近づいていることかと、
しみじみ思う。
後半部分、登場人物の有馬じいちゃんの台詞だが、
「大切なことを教えられずに生きてきた」
子ども大人が、自己中心的に企てる犯罪。
何と、今の犯罪に重なりあうことか。
この、人の心の闇が、あちこちで、口をあけて待ち構えている中、
何度読んでも、水野久美と武上法子の明るさと賢さが
たまらなく、いとおしい。
模倣犯
多くの人が読み、そして映画にもなった
(あれは決して、宮部さんの「模倣犯」ではないが)
作品だから、もう、ワタシがここで書くこともない。
ただ、10年ほど前の作品だったが、
今読み返して、今の時代がこの作品に、どれだけ近づいていることかと、
しみじみ思う。
後半部分、登場人物の有馬じいちゃんの台詞だが、
「大切なことを教えられずに生きてきた」
子ども大人が、自己中心的に企てる犯罪。
何と、今の犯罪に重なりあうことか。
この、人の心の闇が、あちこちで、口をあけて待ち構えている中、
何度読んでも、水野久美と武上法子の明るさと賢さが
たまらなく、いとおしい。
模倣犯
オバサンが読む『夜叉桜』 [あさのあつこ]
おもしろい作品とは…。
もちろん、一気呵成に読んでしまう作品。
それも、ひとつ。
そして、
大事に、大事に、今はここまでと、
楽しむ時間を引き延ばしたくなる作品。
これも、ひとつ。
そして、
登場人物たちの次の物語を
早く読みたいと思わせる作品。
夜叉桜
この作品は、どれにも、当てはまる…。
これは、2作目。
前の、「弥勒の月」、
絶対、読まなきゃ。
もちろん、一気呵成に読んでしまう作品。
それも、ひとつ。
そして、
大事に、大事に、今はここまでと、
楽しむ時間を引き延ばしたくなる作品。
これも、ひとつ。
そして、
登場人物たちの次の物語を
早く読みたいと思わせる作品。
夜叉桜
この作品は、どれにも、当てはまる…。
これは、2作目。
前の、「弥勒の月」、
絶対、読まなきゃ。
タグ:時代小説 あさのあつこ
オバサンが読む『サクリファイス』 [近藤史江]
オバサンが読む『三年坂 火の夢』 [早瀬乱]
オバサンが読む『楽園』 [宮部みゆき]
「真実の追求」とか、
「誰しも真実を知る権利がある」とかいう言葉に
嫌悪を感じるときがある。
ミステリーの本分なのだろうが。
真実を知って、それで、どうなる。
ま、ワタシ自身、「本当のことが知りたい」という欲求に
かられるような経験をしたことはない。
それは、幸せなことなのかもしれない。
ミステリーをかなりの数、読み散らかしてくると、
もちろん語られはしない、事件解決の後の
関係者たちは、どうなったのか、気になることがある。
真実を知って、あるいは知らされて、
幸せになったのだろうかと。
『楽園』は、あの『模倣犯』のその後である。
『模倣犯』を読んだのは、もう5年以上も前だ。
事件を終結に導いた、前畑滋子が、もうひとつの事件に
立ち向かっていく。
前畑滋子が「書けなかった…あの事件に負けました」
と述べる、『模倣犯』をもう一度、読んでみたくなった。
楽園
「誰しも真実を知る権利がある」とかいう言葉に
嫌悪を感じるときがある。
ミステリーの本分なのだろうが。
真実を知って、それで、どうなる。
ま、ワタシ自身、「本当のことが知りたい」という欲求に
かられるような経験をしたことはない。
それは、幸せなことなのかもしれない。
ミステリーをかなりの数、読み散らかしてくると、
もちろん語られはしない、事件解決の後の
関係者たちは、どうなったのか、気になることがある。
真実を知って、あるいは知らされて、
幸せになったのだろうかと。
『楽園』は、あの『模倣犯』のその後である。
『模倣犯』を読んだのは、もう5年以上も前だ。
事件を終結に導いた、前畑滋子が、もうひとつの事件に
立ち向かっていく。
前畑滋子が「書けなかった…あの事件に負けました」
と述べる、『模倣犯』をもう一度、読んでみたくなった。
楽園
オバサンが読む『狐狸の恋』 [諸田玲子]
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